Disco Time machine - Back

Live Report
2007年9月25日 丸の内 Cotton Club

BRICK
Jimmy Brown(vo,tp,tb,sax,fl), Raymond Ransom(vo,b), Reginald Hargis(vo,g) ,
Glen Perdew(vo,key), Victor Alexander(ds)

携帯に「ヘイヘイホー BRICK行ってきたよー よかった!行かないの??」 Sistaのみなさまから続々とメールが入る。みなさま、既に行かれていた様でございます。当方、「ブリックは行ぐ!」に決まってるじゃないすか。若干、訛りつつも、例によってSista Rさまと一緒に行ってきました。
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 Brickの「Dazz」が全米No3の大ヒットとなったのが76年、「Dusic」のヒットが77年。ファンク・バンドも大盛況で、ソウル・ミュージックの名盤が続々とリリースされた一方、ディスコがポップミュージックに成熟する時期だった様に思います。Brickの「Dazz」は、top40でガンガンチャートを上がっていったのになかなか邦盤が出ず、別のバンドの競作が先にドーナツ盤でリリースされたりして、結構、当初は謎のバンドだった記憶があります。「Dazz」は76年のアルバム「Good High」に収録、「Dusic」は77年のアルバム「Brick」に収録されていますが、後の81年のアルバム「Summer Heat」に収録された「Sweat(Till You Get Wet)」が、かなりディスコでプッシュされ, 「Wide Open」あたりも、六本木周辺のディスコでは印象に強かったりします。残念ながらDazz Bandと良く間違われていますが・・・

 それはさておき、ステージ上にトランペット、トロンボーン、サキソフォン、フルートが並ぶ中、Jimmy Brownは、ラフな白の上下、開襟シャツで登場。「Dazz」から30年、トランペットのファンキーじいちゃんは心配ご無用。いきなり2曲目から、ドラムのリードは今もクラブDJ諸氏に人気の名曲「Ain't Gonna Hurt Nobody」ですか!Reginald HargisのリードギターにJimmy Brownのトロンボーンソロ、この曲で、しかもナマで踊れるとは、絶句ものでございました。続くは「Sweat(Till You Get Wet)」ということで、Jimmy Brownのボーカルもさることながら、Raymond Ransom, Reginald Hargisを含めたファルセットが迫力もので、ファンキーじいちゃんJimmy Brownはトランペットをサキソフォンに持ち替えて応戦。Raymond Ransomはベースソロ、Jimmy Brownはフルートに持ち替えてソロということで、芸達者な所を見せつけてくれます。続くは、ファルセットのコーラスがかわいい「Happy」ということで、両手を上に挙げながら、振り付けもカワイイ。Jimmy Brownは、トロンボーン、フルート、トランペットと持ち替えながらソロを聴かせてくれます。

 ここで、メンバーは一旦ステージを後にし、「Love Ballad」 LTDの曲を、キーボードのGlen Perdewがソロで熱唱。「Dazz」と同時期のヒット曲で、今やジュークボックスの定番のこの曲、声の伸びが実に上手い。Jimmy Brownがステージに戻り、トランペットを片手に「What A Wonderful World」 ルイ・アームストロングの物まねはご愛敬。会場受けが良かったのでファンキーじいちゃんは上機嫌。そして、Raymond RansomのベースラインがSuper Coolな「Dusic」!Jimmy Brown, Raymond Ransom, Reginald Hargis3人のファルセットが炸裂し、Jimmy Brownはサキソフォンからフルートに持ち替えてソロを取ります。Reginald Hargisのギターソロの後、Victor Alexanderのドラムソロとなった訳ですが、groove感が抜群で、長めのドラムソロもかなりエキサイトしたショウ・タイムとなりました。ここで、Glen Perdewのかけ声と共に会場声を揃えて総立ちとなった「We Don't Wanna Sit Down (We Wanna Git Down)」、アンコールとしての〆めは、もちろん「Dazz」という事でファンキーじいちゃんのフルート、サキソフォンで存分に踊らせて頂きました。

・・・という事で、ステージ終了後、律儀なBrickのメンバーはステージ終了後の疲れをものともせず、客席に降りてきてくれて、少しお話することができました。
「素晴らしい演奏をありがとうございます」
「Good High」のアルバムジャケットを見るなり、ファンキーじいちゃんJimmy Brownは、
「これが俺なんだよ!わかるかい?」
「今じゃ、頭もこんなになっちゃって・・・この頃はふさふさしていたぜ!」
頭をさすりながら、最高の上機嫌です。
当方、Rayさんには、裏面ひっくり返して、
「これRayさんでしょ」
「そう、これが俺だ。お前、良くわかってるじゃん」
そこで、Jimmyじいちゃんに・・・
「一つだけ、お聞きして良いですか?」
「おお、いいぞ!」
「Dazzは世界的な大ヒットとなり、そのDisco Jazzといった新しい試みにみな驚きました。」
「当時、既にディスコはポップミュージックであり、ジャズとは異なるものだったと思います。どういった所から思いついたのですか?」
「確かに、もともと俺たちはJazzを演っていたんだ。」
「スタジオで演奏していた時に、マネージャーが言い出したんだ。これは、Disco Jazzだとね」
Rayさんも、「最初は何もなかった」「演奏していて、そうなっていったんだ」
じいちゃんも「そう、最初は何もなかったんだ」
Brickは、Jamminの中から生まれるFunkの原点を魅せてくれました。

Sistaも加わって、今回の日本滞在中にGlenがあちこちに行った話でひとしきり盛り上がり、客席もまばらになった頃、ファンキーじいちゃん達は「俺たちには、まだ重要な仕事が残っている」「さあ、楽器を片付けよう」という事で、ステージに上がっていきました。
JazzそしてDisco、丸の内なのに新宿の明け方のような思いをひきづりながらの帰路・・・という事でやはりCotton Club 最高! Sista Rさま、今回も有り難うございます。