Live Report
2009年2月20日 六本木・ビルボードライブ東京
Eric Benet
DeMonte Posey(Key)
Greg Collier(Bass)
John McVicker(Drums)
You're The Only OneがRnBチャートでロングヒット、続くChocolate LegsもチャートインしたEric Benet
Soul MusicがClassic Soulと呼ばれる様になって久しく、今は皆RnBとなってしまったが、Eric Benetのアルバムを聴くとクロスオーヴァーという言葉が特別な意味を持っていた頃の空気を思い出す・・・
あてもなく夜の街をさまよって、気がついたらたどり着いた場所は此処だった。いつも明かりが灯っている場所に、今日はスポットライトが当たって浮かび上がっている・・・そんな感じかな。
グラミーではアルバムLove and Life がBest R&B Vocal と Best R&B Albumにノミネートされたということもあり、Sistaからの携帯メールに「これは行ぐ!」と返してからは、待ち遠しいショウだった。
・・・という事で、おっと今宵は少数精鋭。Keyは、彼の作品をかなり手がけているDeMonte Posey 息もぴったりなMusical directorという所かナ。一方、ご本人はチェックのジャケットを軽くはおって首にスカーフを巻き、ボトムはデニムにスニーカーというカジュアルな装い。
まずは、しっとりとしたナンバーWhen You Think Of Meで幕開け、この雰囲気のままBobby CaldwellのスタンダードナンバーWhat You Won't Do for Love へ。この辺は妙にしっくりくるネ。DeMonte Poseyのキーボードは、正に70年代後半のジャズ・クロスオーヴァーだ。
そして聴きたかったLove Of My Own ・・・この曲の感傷的な切なさも相まって、かなりグッときた。ジャケットとサングラスを外してのリラックスしたステージに、伸びやかで情感溢れる彼のボーカルが映える。
続いて、アルバムLove & Lifeについておしゃべりを少々。ヒット中という事もあって自信に満ち溢れている。Stimulate Economy, Stimulate My Economyって面白いねえ。Chocolate Legsの後にSpanish Flyをサルサステップでミクスチャはキメすぎか。サビの合唱でDon’t Let Go
ここでアルバムHurricaneでのデイヴィッド・フォスターとのエピソードを交えつつ、彼の作曲によるEW&FのAfter The Love Has Goneを美しいファルセットで。今年は、デイヴィッド・フォスターもピアノで超豪華なゲストをフィーチャーしたライブアルバムをリリース、これは洋楽ファンにはたまらない内容でかなり好評な様だ。名曲Wildflowerのオリジナル Skylarkのキーボードという所から振り返ってみると、そのクロスオーヴァーの奥行きの深さがわかる様な気がする。ちなみにこのアルバムにはChocolate Legsが収録されている。
ちらっとEW&FのSeptemberはご愛嬌、そしてHurricaneからクラシカルなジャズバラッドThe Last Timeへ。
おしゃべりをはさんでLove & Lifeからノリの良いWeekend Girl 、情熱的に愛を渇望するHungerと続き、ラストは、彼の音楽観、敬愛する音楽をO’jays, EW&F, Stylisticsなどの名前をあげてReal Heart Felt Musicと語りつつ、You're The Only Oneへ。Stylistics を思わせるDeMonte Poseyのコーラスが絡む。アンコールはA Day in the Lifeから、TOTOでおなじみの彼のヒット曲Georgy Porgy を場内全員総立ちの中、ソウルフルに超ロングバージョン、愛することへのメッセージを添えてフィナーレ。
彼の持ち味でもある少年っぽい純な感じがフルに出ていて、良いショウだった。
ほんの少しだけお話ができたので、一番聞きたいことを聞いてみた。盛り上がっていたので、顔を覚えていてくれたのが妙に嬉しかった。
クラシックソウルミュージックがとてもお好きですね。
「そう、60年代〜70年代〜80年代の音楽は大好きなんだ。大変影響を受けているよ」
Real Heart Felt Musicと表現していましたが、どうしてそう思われるのですか?
「それはね、It’s Blood, It’s My Blood.なのさ!」・・・うーん、やはり詩人だな !