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![]() Mr. Mario - L. Carlton - Dr. Maitoko |
ディスコ・タイムマシーン(以下DTと省略): 連載3回目という事で、本日は、お忙しいところ、お時間を頂きましてありがとうございます。どうぞ宜しくお願い致します。 マリオ山口氏(以下MYと省略): こちらこそ宜しく。まずは一世風靡の話からいきましょう。 DT: 前回は貴重なニューヨーク公演でのお話で大変盛り上がりました。 MY: そうですね。ニューヨークでは感謝状を頂いたので、グリーンカードを速攻で出してくれますよ。たぶん日本でこれを頂いたのは、笹川さんと僕くらいでしょ。僕はチャリティーでこれを頂きました。 20数名、着いた瞬間リムジン5台チャーター。「この人たち何なの?」って感じ。 スタートしたのは、日本食レストラン「マウントフジ」。 僕の友人で藤田さんがやっているんです。フルコース、ご馳走になりました。その辺からストーリーを作ったんです。 DT: まずは、決起集会ですね。 MY: テレビも入れてね。オフィストゥーワンの河村シゲル氏がTVプロデューサー、テレビは「11PM」一社のみ。「マウントフジ」で1時間、山の上で、一世風靡の連中が決起集会でいくよ。今日は1人300〜400ドル(1$=250円)の、こんなにおいしいご馳走が食べられる。ここまではちゃんとしてあげられるけど、明日からはマクドナルドかもしれないよって。一世風靡の連中には「ホテルや移動はちゃんとやってやるけど、食事や生活は自分で」ってのが約束だったんです。そしたら、2日目に一世風靡のリーダー直角さんがね、興奮のあまりばったり倒れたんです。アメリカ人しかいない、今まで原宿でしかやっていない。人はガンガン集まってくる。最高潮になったの。酒が大好きな人でね、飲ませてね。まずは、グランドセントラル駅の三角の所でカセット置いてね、お巡りさんにガードしてもらったの。ガーン!とやったんだ。「フェーム」っていう映画、知っている?全くあの状態になっちゃった。みんな踊り出しちゃったの。タクシーの運転手さんがみんな一世風靡の真似して踊り出しちゃった。 DT: まさしくミュージカルですね。 MY: そう、すごいでしょ。俺たちこれからアポロでやるんだよってね。だってあの辺、柄が悪いでしょ、24ndもガラが悪いですけどね。それからね、シティホールでもやりました。そのときの市長がコッチ市長、市庁舎の前でもやりましたよ。コッチさんにも会いに行きました。もちろん、エリザベス・カマーフィールドさんが会いに行きましょうって言ってくれていたんです。お巡りさんもガードしてくれて、やれやれ!ってね。もう路上はステージ、みんなトラックの上にのったりしてね。 DT: このパワーは今の日本に必要ですよ。 MY: 僕はアイドルの人たち、ジャニーズ系の人たちにこういったことをやって欲しいんです。こういうパワー! もっと活気を求めて路上に出ようよっていうのをやりたいね。 DT: 今は、何かと形を作られているじゃないですか。免疫がなくなっちゃって何も長続きしなくなっちゃう。 MY: 一世風靡は、金がなくてハンバーガーも食えなくてね。ニューヨークの日本人がね「マリオから電話がきたんだから、みんなでがんばろうね」って、握り飯を作ってきてくれたんです。一週間パフォーマンス、最終日の楽屋は重箱の山。 DT: そこまでニューヨークで人気が集まった魅力はどこにあったと思われますか? MY: あれは一世風靡だったから、みんなが一つになれました。僕は、アメリカに通用する日本の文化が一世風靡だと思いました。武士の姿勢ね、言葉は日本語、何も英語にすること無い。一世風靡っていうのは「SOUL」なんです。ニューヨークの副知事からは、リンカーンセンター、カーネギー、シティホールもちろんOKを頂いていたんです。だけどアポロしかなかったんです。アポロの横のマクドナルドの前で、パフォーマンスをやらせてくれって言ったら、ぜひやってくれって。客が集まるからなんだけど・・・その時にね、リーダーの直角さんの手から汗で小道具の刀がポーンと抜けちゃって、観客の方にあたっちゃって、一同顔面蒼白。でも、これは切れないよって説明して握手してOK! DT: ABCテレビでは、エイズチャリティーについて質問が出た様ですが? MY: エリザベス・カマーフィールドさんとTVのニュースショーに出ました。アメリカでやって寄付して、まだ30いくつの頃。「なんでエイズ?」「日本にもいます。これからどこまで広がるかわからない。だから人ごとじゃないんです」ってね。日本にはエイズは無いって言われていたんだけど、実はいたんです。エイズ財団はエリザベス・テーラーがやっていてね。その後、これが縁でリズが日本に来て美術館で講演する際にお手伝いしました。ボディーガードは劇男・一世風靡の屈強な強者たち。笹川さんのヘリコプターで美術館に飛びました。リズを抱きかかえたんだけど、その時の重みは今でも覚えています。 DT: ところで、一世風靡には今も根強いファンの方がいます。 MY: ニューヨーク公演で一番若かった森田君が店をやっているんです。先日、その時の話をしてね、あの時は大変だったよねって話したんですよ。今、最高に売れている勝俣君は、残念ながらその時の選考にもれたんです。中野サンプラザでショーをやっていた時に、「お前も行くんだろ?」って話をしたら、かわいそうに「マリオさん、俺落ちちゃったんです」。でも、彼は欽ちゃんの所で成功しました。今も柳葉君の事務所にいると思います。柳葉君は面倒見がいいんで。一番若かった森田君は厳しくやられていました。一世風靡は硬派だったからね。ヒデしかり、セピアのリーダー小木、哀川はやさしい奴だね。柳葉は感情をだす、楽屋で泣くわ笑うわ・・・みんなアポロを知らなかった。知っていたのは、森田だけ。おかあさんが、SOUL大好きでね。近所で大評判になったってね。
DT: さて、話題を変えましょう。ところで、最近、新しい構想があることをお伺いしたんですけど。 MY: 最近、僕は、なぜ中伊豆に行くかっていうと情操教育っていうか、3才から高校生くらいまでの子供たちに、パーカッションを教えたいんです。パーカッションのリズムっていうのは、叩いた時に必ず裏の音が出てくるんです。これが日本人には難しい。これを使うことによってサッカーもうまくなるんです。リズムとかGrooveといわれているものです。これを子供の時からやっておかなきゃだめ。HipHopっていうのは内からのものなんです。 DT: 「Groove」この言葉はもともとレコードの溝とかそういう意味だったと思います。「うねり」とかそんな感じでとらえられてビートとかノリって意味になったんじゃないでしょうか。 MY: そうだね、叩いてみるよ。ダッダッダッ・・・これがSyncopation、これが裏の音。これがGroove、野生の音。 東京から中伊豆なら1時間ちょっとで来れるじゃない。学校を作るんじゃなくて寺子屋でね、僕がパーカッションを叩いていると、子供たちが寄ってきて、これ何?って、それで自然に一緒にやろうよって。みんなで歩いて、みんなで走ってね。月謝の教室じゃなくてね、物々交換。みんなで野菜や魚を持ち寄ったりしてね、村の寺子屋なんです。縁側ですね。縁側教育ね。みようみまねでやってみようよって。この話をしたら、中伊豆の割烹旅館「しもむら」の方や修善寺町役場の小野さんが協力してくれるって言ってくれてね。ちなみに「しもむら」の女将さんは、アフロレイキの頃から知っているんだ。ここで、菅さんがフォーカスされたの。 DT: 民主党の菅さん? MY: 今、みんな不況でみんな下向いちゃって、サラリーマンもね、夢がなさすぎる。もっと皮膚で感じてね、ストレートに感情を音楽に出す!僕の「Do So Band」は「ビョーキ」「シャッキン」持ってないとダメ。みんなが、しゃかりきになって音楽やるってこと DT: 健康を大切に・・・ところで話は変わりますけど、ニューヨーク公演の頃に雑誌「ブルータス」にも出ていましたね。 MY: マガジンハウスのブルータスにいた小黒!あいつは、ブルータスに「マリオは六本木に火をつけてニューヨークに逃げてった」なんて5ページ位、平気で書くんですよ。 DT: その表現はたぶん得意なパターンですね。 MY: 共同通信のヤツと飲んだ時に「小黒、どうしている? 元気にしている?」って聞いたら「今、雑誌やっているみたいよ」って言っていました。 DT: ということで、雑誌の話が出た所で、火をつける前の六本木時代の話に戻るんですけど、テレビ・ラジオでのエピソードをお聞かせください。 MY: 僕は、TBSの「ぎんざNOW」木曜日レギュラーだったんです。 DT: 「ぎんざNOW」は、せんだみつおさんで大人気でしたね。 MY: そう、せんだみつお、清水健太郎と一緒に出ていました。僕はね、黒人風俗研究会。クルセイダースも出演しました。 DT: それぴったりですね。 MY: あとね,東京12チャンネルの「独占男の時間」がレギュラー、ラジオは、前回お話したニッポン放送の「ソウルフリーク」、「ソウルインフォメーション76」それとね、「ラジオ関東」で神太郎さんと番組やっていたの。今の「ラジオ日本」。神太郎さんはお酒が好きな人で一緒に番組やっていると1時間でレミーが丸々1本空いちゃうの。一緒に飲んでいるから番組で何しゃべっているかわからなくなっちゃうんだよね。 DT: 「ソウルインフォメーション76」は、観客がいてライブの雰囲気を出していて、ソウルダンスとヒット曲の特集は良かったですね。小林克也さんとマリオさんの掛け合いでヒット曲をかけながらダンスを紹介するんですけどね、これが渋いんですよ。それでは、実況で再現いかせて頂きます。 まずは、ソウルダンスの元祖といえば、この曲でしょう。 Wilson PicketでFunky Broadway! そしてフィリーに移る前のこの曲、俺たちはArchie BellとDrellsだよ、新しい踊りを紹介するよ Tight'n Up! Tight'n Up! Tight'n Up! ・・・こんな感じで始まります。 Archie BellとDrells一緒に手をたたいて踊ろう!Tight'n Up! さて次の曲は、Funky Robot, Funky Penguinいろいろありますが、今日はChickenでFunkyおじさんRufus Thomas! Funky Chicken, Everybody! みんな大好きJames Brown、今日はこの曲でいってみましょう。Hot Pants! そしていよいよBumpの時代が来る訳です。みんなケツをぶつけあって踊ろう!Commodores!I Feel Sanctified! 次はIsleyです。もちろん全米No1のこの曲、おーっとオールドマンで踊っている人もいますね。Isley Brothers!Fight The Power! Bus Stopもいろいろあります。君は成城学園前Bus Stop?それとも麻布十番Bus Stop? Fatback bandで、Do The Bus Stop! それでは、リムショッツの みんなでDo, Do, Do What You Feelで、今日はお別れ、Rim Shots Do What You Feel 最後に今週の合い言葉をよーく覚えてください。「アナザーワールド行って踊り教えてもらいなさーい」みなさん、この合い言葉を言うとボトルがもらえます。 どうですか?ほぼ完璧でしょ。成城学園前「アナザーワールド」、麻布十番「ルーファス」でボトルプレゼントの企画がありました。 MY: マニアックなこと良く知っているね。(絶句)テレビといえばね、一世風靡ニューヨーク公演の、オフィストゥーワンの河村しげる氏は、名プロデューサーで、数々の有名タレントを世に送り出し、TBSの「東京音楽祭」も手掛けていましたよ。 DT: 東京音楽祭といえば、スリーディグリーズですね。「フィラデルフィアのセクシーエンジェル」画期的すぎる? キャッチフレーズで日本で紹介されて、カーペンターズやミッシェル・ポルナレフと同じ位人気出ました。 MY: アフロレイキに来たよ。スリーディグリーズの「荒野のならず者」のレコードって、最初、日本に入れなかったんだよね。 DT: 見開きのジャケットは、当時ヤバかったです。たぶん国内盤で発売されたものは修正されたんでしょうね。歌は良かったですよね。バラードも綺麗だったし。「ソウルトレインのテーマ」「天使のささやき」で全米No.1になったし、なぜか日本で人気があったから日本でのオリジナル作品「ミッドナイトトレイン」「Do it」などを出しましたね。「にがい涙」はついていけなかったです。 あと、「Dirty O'lman」がなぜ「荒野のならず者」になるのかよくわかりませんでした。 MY: 今どうしているのかな? DT: グループは健在みたいですよ。確か、ルーレット時代のメンバーで音楽活動続けているみたいです。たまに来日しているみたいです。先日、ソウルエンバシーをやっていた加藤さんの六本木のお店で飲んでいて教えてもらったんですけど、1年前位に来日した時は美貌も健在?だったそうです。全盛期のSheila Fergusonはソロで活動していて、ソウルフードの本を出しています。 MY: ABCテレビの「Soul Train」といえば、日本ではJUNの提供だったよね。あれはね、ニュージャージーの石けんの工場「Soap Factory」が工場閉める時に何やったらいいかって従業員に聞いたら、ディスコやろうってことになったの。そこで録画する様になった。煙突に「Soap Factory」って書いてあったよ。 DT: 司会のおじさんが、声がこもってるドン・コーネリアス。出演者の幅も広かったですね。アイドルのシルバーズから大御所BBキングまで。BBキングって田端義男さんみたいでしたね。 ところで、今日は紺野慧さんの本「Soul music in Japan」を持ってきたんですよ。 MY: これは、紺野の著作ね。紺野は最高にいいやつです。'70年代なつかしいね。BP・・・ビューティフルパワーね。リオスはもうなくなりました。リオスに黒人スタッフを入れるよって言ったら探してきてくれたんです。あいつは子供が太陽っていうんですよ。ジョーは背が高かった。後にニューヨークでばったり会いました。 Tight'n Upがヒットしていた頃、僕は福生に住んでいたんです。ベトナム戦争真っ最中。オーティスが飛行機事故で死んだ。みんな泣いていました。そのあとジミヘンも亡くなった。ジミヘン、ビートルズはSoulです。ビートルズはイギリスから出てきてRockのままだったらヒットしなかった。 僕ねラリーカールトンと20年間、喧嘩していたの。以前クルセイダースと来日した時にパーカッションたたいたんだ。その時に彼は未だ若かったから、偉そうだったの。 DT: カーリーヘアーでナルっぽかったですね。今は髪の毛も・・・? MY: 彼はその後ピストルで撃たれたんだ。それで、復活したときに握手したの。僕はラリーカールトン、ブレッカーブラザースのマイケルブレッカー、ベースがルイスジョンソン、ピアノがジョーサンプルといったメンバー7人位でライブやったことあリます。パーカションたたいていてこわくなったよ。今は大の仲良し 僕ね、ジョーサンプルから、2曲もらっているけど彼の曲は、不協和音を使うので難しいね。ところで、僕は毎日筋トレやっていますよ。音楽やるのはライブとなるとパワーですからね。リズムですから。 ![]() レイラ・ハザウェイとジョーサンプルのサイン MY: 紺野から電話かかってきました!そしたらね、横にマイケル池田がいて、一緒に飲んでいるっていうんです。俺は ヤマハに電話したんだよ。それで一緒に飲もうよってことになりました。あとね、青山でお店やっている澤村っていうのも僕の仲間です。ところで、僕の友人で西麻布でショットバーをやっている医者がいてね博士なんです。すごいきれいでね、岐阜の女なんですけどね。「ジャック」っていう店なんです。「かおたんラーメン」を右に入った所、今、電話しなきゃ!「10月にクルセイダース来るから、みんなで集まろう!ピアノ置いとけよ、俺のシンセやるよ、アンプも必要だ」 そうだ!今から一世風靡のメンバーの店に行きましょう。一番若いメンバーだった森田君、ここから車で30分。それから百合ヶ丘に行きましょう。 (2003年夏 下北沢、仲町台にて) 「続編作成中」 |
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