Disco Time machine - Back

The S.O.S. Band at Cotton Club
Nov.25th

S.O.S.Band

Mary Davis(vo)
Celia Georgie(vo)
Frederick Thaxton(vo,sax)
Abdul Raoof(vo,tp)
Allan Smith(key)
Darryl Rouse(key)
Reginald Ward(g)
Melvin Baldwin(ds)

2006年11月25日Cotton Club

大手町から丸の内に抜ける小道、丸の内仲通りの木々にもライトのイルミネーションが灯り、年の瀬を
感じさせます。ライティングもチョコレート色の銀行を抜ける辺りまでは控えめで、丸ビルあたりから一気に華やかになったりして、おっと、これは、ささやかな演出?の訳ないか・・・
一周回って、また、ここに戻ってきたかの様な錯覚に陥ってしまいました。

「ビックリ、既に並んでる!」ということで、満席の模様。
今宵もSista R様とご一緒しました。Sistaは今回のS.O.S.バンド公演は3回行った事になる猛者でありますが、本日は最終日。頭が下がります。

今宵、席は、私達の前に並んでいた方達とご一緒になり、互いに、毎度おなじみ・ディープなソウル談義で盛り上がりました。(楽しい時を過ごす事ができました。有難うございます)
ロビーでは、「オレはMZAに行った!」 「アタシは日比谷野音に行った!」なんて方もちらほらいらっしゃいましたが、やはり、NEWYORK-NEWYORK, LA.SCALA, queue, SOUL EMBASSY, J TRIP BAR, 初期のMAHARAJAなどで何回も曲がかかっていた事で、今もファン層が分厚いのかもしれません。タワーレコードあたりでも妙に人気がありました。

Mary Davisのゴスペル色が濃厚な力強いボーカル, Abdul Raoofのソウルフルなボーカルとトランペットが冴え渡り、重厚なサウンドが絡んで会場中と一体に。楽団は、やっぱよろしおます。ショウが大盛況ということもあって、「日本のオーディエンスは世界で最高だ」を連発。Not Concert! Party! を連呼。また、ステージからスタッフへ感謝の言葉を述べるといった姿勢にも感銘を受けました。ちなみに、今回、ベースが無い編成でありましたが、もちろんキーボードがカマシてくれました。イジラレてたDarryl Rouse良かったですね。

For Your Love / On The Rise収録

Just Be Good To Me / On The Rise収録

Borrowed Love / Sands Of Time収録
ここは、Raoofのトランペットソロ

High Hopes / S.O.S.III収録
Raoof がリードボーカル。High Hopesの振付は、グー・パーで上に上げる感じ。
God Loves You ハ
レルヤ!

Tell Me If You Still Care / On The Rise収録
Raoofがとても好きな曲ということで、Do you feel like singing tonight ? 引き続きリードボーカルを取ります。

Take Your Time(Do It Right) / S.O.S.収録
ファンカデリックのOne Nation Under A Grooveが若干入ります。応援団みたいな振付が面白い。

Weekend Girls / Just The Way You Like It収録

No One's Gonna Love You / Just The Way You Like It収録
ライティングが海の中を模した様に照らされ、No One's Gonna Love You like SOS Bandということで、Frederick Thaxtonのサキソフォンのソロ。

The Finest / Sands Of Time収録
会場では、この曲が人気があった様ですね。

Just The Way You Like It / Just The Way You Like It収録

Just Be Good To Me / On The Rise収録
気分はジャストフィットでキマリでございます。帽子を飛ばしてOld School Funky Party !

S.O.S. (Dit Dit Dit Dat Dat Dat Dit Dit Dit) / S.O.S収録
ここからがアンコール。若干お色直しで登場。SOS, SOS, SOS, It stands for the Sound Of Success曲数からいっても長時間に渡る演奏、kill themselvesということでやや短めに。

Sands Of Time / Sands Of Time収録

 現在流通しているベスト盤には、演奏された楽曲がほぼ詰まっているのでお薦めです。最もお薦めなのは当時の邦盤アルバムですが、残念ながら既に廃盤になっている様です。
Take Your Time(Do It Right)の大ヒットで登場したS.O.S.バンドは、アルバム毎に強く個性を発揮し、そのサウンドも変遷していきます。
 79年の1stアルバム「S.O.S.」は、Take Love Where You Find
Itといったダンサブルなナンバーや、What’s Wrong With Our Love Affairといったバラードの名作も収録。
 81年の2ndアルバム「TOO」では It’s A Long Way To The Top〜Do It Nowが12インチプロ
モーションされ、Take Your Time同様にサーファーを中心としてディスコ・ヒット。Raoofは、1stアルバム後のツアーから参加した模様で、アルバムでの参加は「TOO」からとなっています。
 前2作は
シギディのプロデュース、一方、82年の3rdアルバム「S.O.S.III」は、シルバーズのレオン・シルバーズ?世がエグゼクティブプロデューサーということで、全体的にはソラーぽい感じだったのですが、このアルバムに収録された、ザ・タイムのテリー・ルイス&ジミー・ジャムの作品High Hopesがソウルチャートでヒットし、この辺りからS.O.S.バンドが変わっていきます。High Hopesは、FENのソウル番組でも良くかかっていました。
 そして4枚目のアルバム「On The Rise」で飛行船の如く人気が
炸裂します。queueやSOUL EMBASSYで何回もかかったJust Be Good To Me, Tell Me If You Still Care.(※1) このアルバムの面白い所は、片面はテリー・ルイス&ジミー・ジャム、もう片面はS.O.S.バンド自身とジーン・ドジャーがプロデュースを手がけている点であります。S.O.S.サイドのIf You Want My Love, On The Riseはファンク色濃厚、Mary DavisのボーカルによるWho’s Makin’ Loveといった渋いナンバーも収録。この両面はバンド合戦の様相も呈していて、聴き比べて頂きたい所。5枚目のJust The Way You Like It、6枚目のSands Of Timeは、洗練された余韻が魅力です。その後Mary Davis, RaoofはS.O.S.バンドから、一旦離れていますが、99年頃、再結成ということで復帰した模様です。ぜひ、再来日を期待したい所でございます。ということで、Cotton Club最高。Sista様、毎度解説有難うございます。

(※1)当時のヒット曲は、Zapp / I Can Make You Dance, Cameo / She’s Strange,
Instant
Funk/ No Stoppin' That Rockin', Kashif / I Just Gotta Have You (Lover Turn Me On)など.